若狭塗

福井県にある国指定伝統工芸の一つ若狭塗

福井の伝統工芸若狭塗
若狭塗・加福漆器店


綺麗な模様の若狭塗(わかさぬり)、福井県小浜地区で生産される器などの装飾のことを指します。今では「若狭箸に施されている装飾」とご存じの方が多いかもしれません。業務用箸は全国シェアのトップを誇ります。小浜湾の海底を模様化をした図案化したと言われています。

若狭塗の歴史

昭和53年2月6日に経済産業省より伝統的工芸品に指定されました。特に塗箸は全国シェアーの80%以上を占めていて、少し古い情報になりますが米国第44代大統領バラク・オバマ氏を含め多くの著名人に箸が贈呈されました。「若狭塗」の産地は小浜市(オバマ)なのでオバマ大統領にプレゼントされたということです。また、同じ小浜地区には絶滅危惧種の伝統工芸「若狭メノウ細工」の産地でもあります。福井県小浜市には福井の伝統的工芸品は2つ存在します。 

若狭塗の作り方

若狭塗それでは実際に作り方を記載していきます。1:16秒〜

製造工程

①生地と言われる無垢の箸に漆を塗る
②生乾きの漆に貝殻や米などを散りばめる
③乾燥させて、また漆や金ぱくを積層に塗り重ねる
④砥石で削り落として断面を見せる

若狭塗 作る

削りすぎると模様が全部取れてしまうし、少ししか削らないと層が出てこない。乾燥にも時間がかかるし非常に手間がかかる。漆は自然乾燥させないと割れたり縮んだりします。漆の乾燥に1週間ほどかかることもあります。分かりやすいイメージだと子供の頃にクレヨンを何層も重ねて、爪楊枝で削り出して遊んだことありますよね?

若狭塗 削り出し

この模様は深みがあって、とても素晴らしい。ただ製造方法を知ってもらわないとその価値は半減する。発信することで伝統や背景が伝わり価値が伝える事が出来る。昔は藩主がこの模様を気に入って製造を促したともいう。

NHK朝ドラの舞台として出演

若狭塗 ちりとてちん

近年ではNHK連続テレビ小説ちりとてちんでヒロインの実家が伝統的な若狭塗箸職人の家との設定であったため、改めて全国的に知れ渡った。福井は小浜市の漆器の他には越前漆器も国指定伝統工芸の産地です。 

最後に。。

伝統工芸は昔ながら、私たちの周りにある自然素材を使って作られています。実は非常にエコな産業なのです。そして先人たちの知恵や技術が詰まっています。その想いは現代にも通ずると想います。今では石油製品や素材開発で化学的に作られることが当たり前となりました。大量生産、大量消費が当たり前となり価格も飛躍的に安くなりました。伝統工芸は時代の流れにそぐわないかもしれません。しかし、世界が世界戦争や、隕石が落ちたりすることがあれば自然素材を使った伝統工芸は再び日の目を浴びることがくるでしょう。私はもう生きていないでしょうが。。

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